下肢静脈瘤の治療方法|症状に合わせた選び方を専門医が解説

下肢静脈瘤の治療法

足の血管がボコボコと浮き出る「下肢静脈瘤」
放置すると悪化し、痛みや皮膚の変色などの症状が出ることもあります。

「どの治療法を選べばいいの?」
「手術が必要なの?」

この記事では、下肢静脈瘤の治療方法を【治療法の種類】【治療の流れ】【治療後のケア】の3つの観点から詳しく解説します。


下肢静脈瘤の治療方法一覧

圧迫療法|ストッキングで血流をサポート

圧迫療法は、医療用のストッキング(弾性ストッキング)を履いて血液の流れを助ける方法です。

足のむくみやだるさ、下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)の予防・改善に役立つのが弾性ストッキングです。これは、普通の靴下とは違い、足を適度に締めつけて血液の流れを助ける医療用の靴下です。

弾性ストッキングの最大の特徴は、足首が最も強く締まり、上に向かうほど圧力が弱くなる設計になっていることです。これにより、血液がスムーズに心臓へ戻りやすくなり、むくみや重だるさを軽減できます。

弾性ストッキングは、長時間の立ち仕事の方やデスクワークが多い方にもおすすめです

弾性ストッキングが適している人

✅ 症状はあるけれど、静脈の逆流がないため、手術の対象とならない人
✅ 症状があり、静脈の逆流もあるが手術を希望しない人
✅ 様々な理由により手術ができない人

このように、症状の改善を望んでいて手術以外の選択肢を希望する方にとって、弾性ストッキングは手軽に始めることができる治療法です。

【メリット】

⭕ 費用が安く、手軽に始められる
⭕ 手術が不要
⭕ 足のむくみや疲れを軽減できる

【デメリット】

❌ 根本的な治療にはならない(ボコボコした静脈瘤は消えない)
❌ 毎日ストッキングを着用する必要がある(夏でも履かなければならない)
❌ 皮膚がかぶれる事がある


硬化療法|注射で静脈を閉じる治療

硬化療法(こうかりょうほう)は、静脈に「硬化剤」という特殊な薬を注射して血管を閉じる治療です。
主にクモの巣状静脈瘤網目状静脈瘤といった軽度の下肢静脈瘤に適用されます。

【メリット】

⭕ 手術不要で通院治療が可能
⭕ 傷が残らず、痛みも少ない
⭕ 比較的安価な治療

【デメリット】

❌ 太い血管には適用できない
❌ 治療後に一時的に色素沈着(皮膚が茶色くなる)することがある


血管内焼灼術(レーザー・高周波)

現在、下肢静脈瘤の標準治療となっているのが、レーザー治療と高周波治療です。
どちらも、カテーテル(細い管)を使い、血管の内側から熱を加えて閉じる方法です。

【メリット】

⭕ 日帰り手術(=通院治療)が可能
⭕ 傷が残りにくい
⭕ 体への負担が少ない

【デメリット】

❌ 費用がやや高め(保険適用で片足あたり4万円前後 ※健康保険で3割負担の場合)
❌ 一時的に内出血や腫れが出ることがある

レーザーと高周波の違いについてはこちら をお読みください。

血管内塞栓術(グルー治療)|切らない最新の治療法

グルー治療(医療用接着剤を用いた血管内治療)は、2020年から健康保険が適用された最新の治療法です。カテーテル(細い管)を使い、血管の内側に医療用接着剤を注入して静脈を閉じる方法で、レーザー治療や高周波治療と同じく、血管の逆流を防ぎます。ただし、熱を使わないため、レーザーや高周波とは異なり、術後の内出血や痛みが少ないのが特徴です。

【メリット】

⭕ 日帰り手術(=通院治療)が可能
⭕ 傷がほとんど残らない(カテーテルを挿入する小さな針穴のみ)
⭕ 体への負担が少なく、術後の痛みが軽減される
⭕ 熱を使わないため、神経が近い血管にも適用しやすい

【デメリット】

❌ 費用がやや高め(保険適用で片足あたり約5万円 ※健康保険で3割負担の場合)
❌ まれにグルーに対するアレルギー反応が起こることがある
❌ 治療後しばらく硬結(血管が硬くなる状態)が続くことがある

血管内焼灼術(レーザー・高周波)との違い

  • レーザー・高周波治療は、カテーテルを挿入し、血管の内側から熱を加えて閉じる方法です。治療後は弾性ストッキングの着用が必要になります。
  • グルー治療は、熱を使わずに接着剤で血管を閉じるため、弾性ストッキングの着用が不要な場合が多く、治療後の負担がさらに軽減されます。

特に、神経が近い血管への治療を希望する方や、術後の痛みをできるだけ抑えたい方におすすめの治療法です。


治療の流れと選び方

治療までの流れ

  1. 診察・超音波検査(静脈の逆流の有無を確認)
  2. 治療法の選択(症状に応じて適切な方法を決める)
  3. 治療の実施(日帰りで可能な場合がほとんど)
  4. アフターケア(弾性ストッキングの着用など)

どの治療法を選べばいい?

症状の軽さや血管の状態に応じて、適切な治療法を選ぶことが大切です。

症状・状態 おすすめの治療法
軽度(症状はあるが血液の逆流なし) 圧迫療法(医療用ストッキング)
軽度(クモの巣状静脈瘤や網目状静脈瘤) 硬化療法
中等度(症状や見た目を治したい) 血管内治療(カテーテル or グルー)
重度(うっ滞性皮膚炎) 血管内治療(カテーテル or グルー)

治療後のケアと予防

治療後に気をつけること

  • 弾性ストッキングの着用(治療後約1か月)
  • 適度な運動(歩くことで血流を改善)
  • 長時間の立ちっぱなし・座りっぱなしを避ける

まとめ

下肢静脈瘤の治療法には、圧迫療法・硬化療法・血管内焼灼術(レーザー・高周波)・血管内塞栓術(グルー治療)などがあります。
症状に合わせた適切な治療を選ぶことが大切です。

「足のボコボコ浮き出た血管が気になる」「足のこむら返りやだるさが続く」 そんな方は、早めに専門医に相談しましょう!

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