着圧ソックスは昼用と夜用でどう違う?専門医が教える選び方のコツ
足のむくみや疲れを軽減するアイテムとして人気の着圧ソックス。最近では「昼用」と「夜用」があることをご存知でしょうか?この記事では、昼用と夜用の着圧ソックスの違いと、正しい選び方について、わかりやすく解説します。
写真提供:グンゼ株式会社
【昼用と夜用の着圧ソックスは何が違う?】
まず、昼用と夜用の着圧ソックスでは圧の強さと設計が違います。昼用は、立ったり座ったりしている間に、足にたまりやすい血液を心臓に戻すサポートをするため、足首からふくらはぎにかけてしっかりとした圧力がかかるように作られています。
一方、夜用は、寝ているときにリラックスできるようにやさしい圧力設計になっています。体が横になっているときは、血液が自然と心臓の方へと流れていきます。重力の影響を受けにくいため、強い圧は必要ありません。夜用を履かずに寝ても、翌朝のむくみの改善具合はあまり変わりませんが、夜用を履いて寝た方が翌朝足がスッキリするという方は、夜用の着圧ソックスを履いて寝ると良いでしょう。
昼と夜でソックスを使い分けることで、足への負担を軽くし、より効果的にむくみや疲れを防ぐことができます。
【昼用の着圧ソックスを選ぶポイント】
昼用の着圧ソックスを選ぶときは、足首部分の圧力が20〜30mmHg程度あるものがおすすめです。これは、立ったり座ったりすることで足にかかる負担をしっかりサポートできる強さです。
また、ふくらはぎまで覆うハイソックスタイプを選ぶと、血液が心臓へ戻りやすくなり、むくみ予防に効果的です。最近ではデザイン性の高いものも多く、仕事中や外出先でも自然に使うことができます。
サイズ選びも大切です。足首とふくらはぎの周囲を測り、自分に合ったサイズを選びましょう。サイズが合っていないと、効果が半減してしまいます。
【夜用の着圧ソックスを選ぶポイント】
夜用の着圧ソックスを選ぶときは、足全体にふんわりと優しい圧がかかるタイプを選びましょう。目安としては、足首部分の圧力が10〜20mmHg程度のものが適しています。
※ 夜用の着圧ソックスは市販されていますが、圧力表示がmmHgではなくhPaで表示されています。圧力が10〜20mmHgの場合、およそ13~26hPaという事になります。
寝ている間に締め付けが強すぎると、かえって血行不良を引き起こしてしまうことがあります。リラックスできる柔らかい素材や、蒸れにくい通気性の良い生地を選ぶことも大切です。
また、つま先が開いているタイプを選ぶと、寝ている間のムレ感が減り、より快適に過ごすことができます。
【まとめ】
昼用と夜用の着圧ソックスは、圧力の強さや設計目的が違います。昼はしっかりサポート、夜はやさしくリラックス、この使い分けが大切です。
自分に合ったソックスを選ぶことで、足のむくみや疲労を効果的に防ぐことができます。購入時は必ず圧力の強さ、素材、サイズをチェックし、自分のライフスタイルに合わせて選びましょう。
日々のセルフケアを積み重ねて、足の健康を守りましょう!
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