手術前と6か月後でここまで改善!医師が解説する下肢静脈瘤レーザー治療の実例4選

下肢静脈瘤の手術
下肢静脈瘤ビフォーアフター

手術前と6か月後でこんなに変わる!下肢静脈瘤レーザー治療の実例4選

「ふくらはぎの血管がボコボコしてきたけれど、本当に手術で良くなるの?」「傷あとや仕上がりが心配で、一歩踏み出せない」――そんな不安をお持ちの方にとって、いちばん知りたいのが実際のBefore / After(治療前後)の変化です。

この記事では、下肢静脈瘤レーザー治療(血管内焼灼術)を受けられた方の「治療前」と「6か月後」の写真を、代表的な4つのパターンに分けてご紹介します。どのようなタイプの静脈瘤が、どの程度まで改善が期待できるのかを具体的にイメージしていただけると思います。

※写真掲載の際は、実際には患者さんご本人の同意を得たうえで、個人が特定されないよう配慮して行います。

下肢静脈瘤レーザー治療とは?

下肢静脈瘤レーザー治療は、従来の「ストリッピング手術」と異なり、皮膚を切らずに、細いカテーテルからレーザーの熱で血管の内側を焼灼して閉塞させる治療法です。

  • 皮膚切開がほとんどない、もしくはごく小さい注射針の痕のみ
  • 日帰り手術(=通院治療)が可能
  • 手術直後から歩いて帰宅できる
  • 日常生活やお仕事への復帰は手術翌日

手術後しばらくは内出血や硬さ、つっぱり感などが出ますが、時間の経過とともに徐々に吸収され、6か月ほど経つと見た目・症状ともに落ち着いた最終イメージに近づきます。

実例で見る!レーザー治療のBefore / After 4選

ここでは、よく見られる5つのパターンを例に、治療前の状態と6か月後のイメージを解説します。

症例1:ふくらはぎのボコボコが目立つタイプ

【Before】

下肢静脈瘤ビフォー写真

下肢静脈瘤ビフォーアフター写真

  • ふくらはぎの内側〜後ろにかけて、太い血管が蛇行して盛り上がっている
  • 夕方になると「重だるさ」「こむら返り」が強く、立ち仕事のあとに特につらい
  • 短パンを避け、常に長いズボンで隠している

【After(手術6か月後)】

  • 蛇行してボコボコしていた静脈は、ほとんど平らになり目立たなくなる
  • 皮膚表面の色むらも落ち着き、「血管の影」が気にならない程度に
  • だるさ・こむら返りが大幅に改善し、「立ち仕事のあとが楽になった」と実感

もっとも典型的なタイプで、「見た目」と「症状」の両方の改善が期待しやすいパターンです。

症例2:太もも〜膝の内側に枝分かれした血管が目立つタイプ

【Before】

下肢静脈瘤ビフォー写真

  • 太ももの内側から膝の内側にかけて、太い幹のような静脈が1本走り、そこから枝分かれして静脈瘤がひろがっている
  • 階段昇降や長時間の歩行で、太ももに重さ・だるさを感じる
  • 皮膚の色素沈着が気になる

【After(手術6か月後)】

下肢静脈瘤ビフォーアフター写真

  • 幹となっていた静脈が閉塞され、そこから枝分かれしていたボコボコした血管はほぼ平坦に
  • 長時間歩いた後の「太ももの重さ」が軽くなり、動きやすさが向上
  • 皮膚の色素沈着が薄くなった

このタイプは「大伏在静脈」という太い幹の逆流が原因となっていることが多く、血管内レーザー治療で根本の逆流を止めるだけでなく、枝分かれした静脈瘤もレーザー治療することで見た目と症状の改善が期待できます。

症例3:太ももの裏側のボコボコが劇的に改善したケース

【Before】

下肢静脈瘤ビフォーアフター写真

  • 太ももの後面に太い静脈が蛇行し、大きく盛り上がっている
  • 立っているだけで血管が強く浮き出る状態で、夕方になると「重だるさ」「張り感」がとくに強い
  • こむら返りが頻発する
  • 見た目のコンプレックスも非常に大きい状態

【After:手術6か月後】

下肢静脈瘤ビフォーアフター写真

  • 手術前に大きく蛇行していた静脈瘤がほぼ消失
  • 見た目としては「別の脚のよう」と感じるほどフラットなラインに改善
  • 術後数週間みられた、焼けた静脈瘤の硬さ・内出血は自然吸収
  • 自覚症状も大幅に軽減し、「夕方の重だるさがほぼ無くなった」「こむら返りが出なくなった」と実感

この症例は、典型的な伏在静脈の逆流に対するレーザー治療+クネクネ蛇行した静脈瘤のレーザー治療を行ったケースです。 ふくらはぎのボコボコが強い方は特に、「見た目の改善」と「症状の改善」が両方はっきりと現れやすく、治療効果を分かりやすく実感できます。

Before/Afterの写真を見ると分かるように、盛り上がった静脈瘤が無くなることで脚全体の印象が大きく変わります。大幅な改善が得られる代表的なパターンです。

症例4:皮膚の色が茶色っぽくなっているタイプ(うっ滞性皮膚炎を伴うケース)

【Before】

下肢静脈瘤ビフォー写真

  • 足首付近の皮膚に慢性的な湿疹と茶色〜黒っぽく変色した皮膚が見られる
  • 痒みにより皮膚を掻き壊し、浸出液によりジュクジュクしている

【After(手術6か月後)】

下肢静脈瘤ビフォーアフター写真

  • レーザー治療で逆流を止めることで、皮膚炎が落ち着き、かゆみは軽快
  • 茶色い色素沈着は完全に消えるわけではないものの、濃さがやや薄くなり、「前よりは目立たない」状態に

うっ滞性皮膚炎や色素沈着は、一度強く出てしまうと完全には元に戻らない場合が多いのが現実です。ただし、静脈の逆流を治療することで、これ以上の悪化(潰瘍など)を防ぎ、症状を軽くすることが期待できます。
「見た目の変化」と同じくらい、将来の皮膚トラブルを予防するという点でも早めの治療が重要です。

手術後6か月で期待できる変化の目安

下肢静脈瘤レーザー治療の「仕上がり」をイメージするうえで、6か月という期間はひとつの目安になります。

  • 内出血:1〜2週間ほどで黄色に変化し、その後徐々に吸収
  • 硬さ・しこり感:数か月かけてやわらかくなり、多くは半年以内に気にならないレベルに
  • 痛み・つっぱり感:術後数日〜数週間で軽快し、ほとんどの方が日常生活に支障なし
  • 傷あと:数mm程度の針穴の痕となり、時間とともに目立ちにくくなる

もちろん、体質や年齢、静脈瘤の重症度によって経過は個人差があります。 Before / Afterはあくまで一例であり、「必ず同じようになる」とお約束するものではありませんが、治療後のイメージを持つ一つの参考としていただければと思います。

治療を迷っている方へ:まずは自分の脚の状態を知ることから

写真や実例を見ると、「私もこんなふうに良くなるなら治療してみたい」と感じる一方で、「本当に自分の場合も効果が出るのか」「そこまでひどくないから、まだ様子を見てもよいのでは?」と悩まれる方も多くいらっしゃいます。

下肢静脈瘤は、見た目だけの問題にとどまらず、放置すると皮膚炎や潰瘍、色素沈着などにつながることもある病気です。一方で、「治療したほうがよい静脈瘤」と「経過観察でよい静脈瘤」の見極めは、超音波検査を行わないと正確には分かりません。

当院では、保険診療での超音波検査を行い、静脈の太さ・逆流の程度・血栓の有無などを確認したうえで、

  • 手術をおすすめしたほうがよいタイプ
  • 弾性ストッキングや生活習慣の工夫で経過観察できるタイプ
  • 美容的な改善が中心となるタイプ

などを丁寧にご説明しています。治療をするかどうかは、検査結果とご本人の希望を踏まえて一緒に決めていくスタイルです。

まとめ:Before / Afterは「未来の自分の脚」をイメージする材料に

下肢静脈瘤レーザー治療のBefore / After写真は、単なる「見た目の変化」だけでなく、

  • どのタイプの静脈瘤が、どの程度まで改善が期待できるか
  • 症状(だるさ・むくみ・こむら返り)との関係
  • 放置してしまった場合との違い

をイメージしていただくための、強力な材料になります。

「手術に興味はあるけれど、一歩が踏み出せない」「まずは自分の脚の状態をきちんと知りたい」という方は、一度専門クリニックで相談してみることをおすすめします。
あなたの「今」と「6か月後の未来」が、どれくらい変わりうるのか、医師が超音波検査をもとに具体的にお話しします。

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目黒外科は、下肢静脈瘤レーザー手術件数日本最多(2020年から5年連続)の実績を持つ、下肢静脈瘤専門クリニックです。
28年以上にわたり下肢静脈瘤治療に専念してきた院長が、診察・検査・説明・手術・フォローアップまで一貫して担当します。
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足の静脈瘤が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

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この記事を執筆した人

斎藤Dr
齋藤Dr
目黒外科 院長 齋藤 陽

  • 日本大学医学部卒
  • 外科専門医・脈管専門医
  • 下肢静脈瘤血管内焼灼術・指導医

下肢静脈瘤ひとすじ28年。
「切らない」「縫わない」独自の技術により、これまでに行った手術件数は8000件以上。下肢静脈瘤レーザー手術件数は2020年以来5年連続日本一。
著者:「専門医が教える 世界一分かりやすい下肢静脈瘤の治療と予防」
メディア出演:日本テレビ「世界一受けたい授業」ほか

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