下肢静脈瘤は放置するとどう進行する?こむら返り・色素沈着・皮膚炎・潰瘍までを医師が解説

ボコボコ血管を放置するとどうなる? 下肢静脈瘤が引き起こす色素沈着・皮膚炎・潰瘍までの進行ステップ

「手術が怖い」「様子を見たい」「忙しいから後回しにしている」
そんな理由で治療を先延ばしにする方は少なくありません。下肢静脈瘤は命に関わる病気ではありませんが、放置すると確実に悪化する慢性疾患です。
この記事では、手術を迷っている方に向けて“治療をしないとどうなるのか”を、進行ステップごとに丁寧に解説します。

下肢静脈瘤は自然には治らない病気です

一度壊れた静脈の弁は元に戻らず、血管の膨らみ・逆流は徐々に進行します。
その結果、足の皮膚組織に炎症が起こり、見た目だけでなく皮膚トラブルや潰瘍につながります。

【ステップ1】血管の膨らみ・むくみ・だるさ・こむら返り

初期の段階では、下肢静脈瘤は「軽い症状だから大丈夫」と放置されがちですが、確実に進行しています。

  • 血管のボコボコが徐々に増えてくる
  • 夕方に足が重い・だるさが強くなる
  • 慢性的なむくみが続く
  • こむら返り(夜間の強いふくらはぎのつり)が増える

下肢静脈瘤 写真

こむら返りは筋肉疲労ではなく、静脈の逆流で血流が悪くなることが原因で起こる典型的な症状です。
この段階で治療すれば回復も早く、生活の質を大きく改善できます。

【ステップ2】色素沈着 ― 足首が茶色くなる

静脈の逆流が続くと、皮膚の内部で鉄分(ヘモジデリン)が沈着し、茶色〜黒色のシミのような変化(色素沈着)が現れます。

  • 足首周りが茶〜黒色に変色する
  • 皮膚が硬く、乾燥してゴワゴワする
  • 冷え・痛みが出ることもある
下肢静脈瘤 色素沈着

下肢静脈瘤 色素沈着

色素沈着まで進むと、治療しても完全に色が戻らない可能性があります。
見た目の変化が一生残るケースもあるため、早期治療がとても重要です。

【ステップ3】皮膚炎 ― かゆみ・赤み・湿疹が慢性化する

次の段階では、皮膚の表面に炎症が起こる皮膚炎が見られます。
“見た目の問題”から“生活の質を下げる問題”へと進行します。

  • 皮膚が赤くなり、湿疹のような状態が続く
  • 強いかゆみで掻くと悪化する
  • 皮膚が割れやすくなり、感染のリスクが高まる

うっ滞性皮膚炎 湿疹

この段階では、クリームや塗り薬を使っても一時的な改善にとどまり、
根本原因である逆流した静脈を治療しない限り再発を繰り返します。

【ステップ4】皮膚潰瘍 ― 最終段階。強い痛みと治りにくい傷

最も重症化した状態が皮膚潰瘍です。
皮膚が破れ、大きな傷となります。

  • 少しの刺激で皮膚が裂ける
  • 滲出液が出て、治っても再発しやすい
  • 治癒まで数ヶ月〜数年かかることも

皮膚潰瘍

生活に大きな支障が出るため、早期治療でここまで進行させないことが重要です。

「怖いから手術は嫌」という方へ ― 現代の治療は安全で痛みが少ない

現在主流のレーザー治療接着剤治療は、以下のとおり日帰りで短時間、安全性の高い治療です。

  • 治療時間は片足あたり30〜60分
  • 翌日から仕事・入浴・運動が可能
  • 痛みは最小限、傷跡もほとんど残らない

昔の手術とはまったく異なり、患者さんの負担は大幅に軽減されています。
「怖いからやらない」より、「今治療する」ほうが将来の後悔を減らせます。

まとめ:下肢静脈瘤は“今がいちばん軽い状態”です

下肢静脈瘤は自然治癒せず、放置すると逆流と皮膚の変化が進行し続けます。
色素沈着・皮膚炎・潰瘍を防ぐためには、早めの治療がもっとも効果的です。不安がある方は、まずは一度ご相談ください。
未来の足を守るために、今の一歩が大きな差になります。

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28年以上にわたり下肢静脈瘤治療に専念してきた院長が、診察・検査・説明・手術・フォローアップまで一貫して担当します。
完全予約制・日曜診療対応で、忙しい方でも安心してご来院いただけます。
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この記事を執筆した人

斎藤Dr
齋藤Dr
目黒外科 院長 齋藤 陽

  • 日本大学医学部卒
  • 外科専門医・脈管専門医
  • 下肢静脈瘤血管内焼灼術・指導医

下肢静脈瘤ひとすじ28年。
「切らない」「縫わない」独自の技術により、これまでに行った手術件数は8000件以上。下肢静脈瘤レーザー手術件数は2020年以来5年連続日本一。
著者:「専門医が教える 世界一分かりやすい下肢静脈瘤の治療と予防」
メディア出演:日本テレビ「世界一受けたい授業」ほか

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