夜中や朝目覚めた時に突然起こるこむら返り。激しい痛みに悩まされる方も多いのではないでしょうか?実は、このこむら返りが頻繁に起こる背景には下肢静脈瘤が関係していることが多いのです。
この記事では、下肢静脈瘤とこむら返りの関係を詳しく解説し、症状を予防・改善する方法を紹介します。
下肢静脈瘤とこむら返りの関係
こむら返りは、ふくらはぎの筋肉が突然強く収縮し、激しい痛みを伴う症状です。下肢静脈瘤がある人は、このこむら返りが起こりやすい傾向があります。
では、なぜ下肢静脈瘤がこむら返りを引き起こすのでしょうか?その理由は、主に血流の滞りとミネラルバランスの乱れにあります。
血流の滞り
下肢静脈瘤は、足の静脈の弁がうまく機能せず、血液が逆流してしまう病気です。その結果、足の血液循環が悪くなり、筋肉への酸素供給が不足し、こむら返りが起こりやすくなります。
下肢静脈瘤がない方でも、長時間立ちっぱなしの仕事やデスクワークにより足を長時間動かさない方もこむら返りが起こりやすくなります。ふくらはぎは「第2の心臓」といい、血液を心臓に運ぶ役割を担っています。長時間ふくらはぎを動かさない仕事や生活習慣は、足の静脈の血流が滞る原因となります。
また、足が冷えると血行が悪くなりますので、こむら返りが起こりやすくなります。
ミネラルバランスの乱れ
血流が悪くなると、筋肉の収縮を調整するカリウムやマグネシウムといったミネラルの供給が滞ります。これが、こむら返りの原因となることがあります。
こむら返りのメカニズム
足の静脈の血流が滞ったり、体内のミネラルバランスが乱れると、「こむら返り」が起こりやすくなります。
その理由は、これらの影響が筋肉の動きを調整している「筋紡錘(きんぼうすい)」というセンサーに異常を起こさせるからです。
筋紡錘や「腱紡錘(けんぼうすい)」は、筋肉の収縮(縮む動き)や弛緩(ゆるむ動き)をコントロールしています。ところが、血流が悪くなったり、ミネラルが不足すると、この仕組みがうまく働かなくなります。
とくに、就寝中や明け方、布団の中で無意識に背伸びをすると、筋紡錘や腱紡錘が「筋肉を縮めろ!」と命令を出し続けてしまい、その命令が止まらなくなることがあります。その結果、筋肉がけいれんを起こし、強い痛みを伴う「こむら返り」が起こってしまうのです。
これが、こむら返りが起きるメカニズムです。
こむら返りが起きてしまったときの応急処置 3つのポイント
① ゆっくり、落ち着いてストレッチを
こむら返りが起きたら、慌てずに痙攣している筋肉をゆっくりと伸ばしましょう。
ポイントは「筋肉の動きと反対方向に伸ばす」ことです。
たとえば、ふくらはぎがつった場合は、足先を手前にゆっくり引き寄せます。
ロダンの「考える人」のポーズをしながらこむら返りが落ち着くのを待つのが良いでしょう。
※急いでアキレス腱を無理に伸ばそうとすると、かえって痙攣が悪化することがあるので注意してください。
② 足を温める
シャワーなどで足を温めると、筋肉の血行が良くなり、こむら返りが落ち着きやすくなります。
※冷たい水で冷やすのは逆効果なのでNGです!
③ どうしても治まらないときは漢方薬を
繰り返し起こる場合や、なかなか治まらない場合は、漢方薬の「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」が効果的です。
こむら返りの痛みをやわらげる働きがあり、眠っている間の発作に備えて枕元に常備しておくと安心です。
下肢静脈瘤によるこむら返りを防ぐ方法
下肢静脈瘤が原因でこむら返りが頻発する場合、以下の方法で症状を軽減できます。
適度な運動を取り入れる
ウォーキングやストレッチは、血流を促進し、静脈の働きをサポートします。特に、「第2の心臓」であるふくらはぎの筋肉を意識的に動かすことで、血液の流れを改善できます。
弾性ストッキングを活用する
医療用の弾性ストッキングを着用することで、下肢の血流をスムーズにし、こむら返りの予防に役立ちます。こむら返りが頻繁に起こる方は弾性ストッキングをしたまま寝ても構いません。
こまめに水分補給をする
水分が不足すると、血流が滞りやすくなり、筋肉の痙攣が起こりやすくなります。こまめに水分を摂ることで、血液をスムーズに流しましょう。
お風呂でマッサージ
湯船につかりながらふくらはぎをマッサージすると、血行が良くなり筋肉から老廃物が排出されるため、こむら返りが起こりにくくなります。
足の冷え対策
足が冷えやすい方は厚手の靴下を履いて寝ても良いでしょう。
下肢静脈瘤の治療でこむら返りを改善
こむら返りが頻繁に起こる場合、根本的な原因である下肢静脈瘤を治療することが重要です。
血管内焼灼術(レーザー・高周波)
血管内焼灼術はカテーテルを静脈内に挿入し、熱により静脈を内側から閉じることで、血流の逆流を止める治療方法です。これにより、こむら返りの発生頻度も減少します。
カテーテルにはレーザーと高周波の2種類があります。レーザーカテーテルと高周波カテーテルについては、関連記事で詳しく解説しています。
関連記事 【下肢静脈瘤の治療法|レーザーと高周波カテーテルの違いを専門医が解説】を読む
血管内塞栓術(グルー治療)
医療用の接着剤を利用したグルー治療も効果的です。グルー治療は血液が逆流している静脈を接着剤によって閉鎖する治療法です。局所麻酔で治療を行うことができるため、痛みが少なく、通院での施術が可能です。グルー治療についても関連記事やYouTube動画で詳しく解説しています。
関連記事 【静脈瘤の最新治療は「切らずに治す!」グルー治療について解説します】を読む
【まとめ】下肢静脈瘤とこむら返りの関係を理解して対策を
下肢静脈瘤が原因でこむら返りが頻発することがあります。血流の滞りやミネラルバランスの乱れが原因となるため、適切な運動や水分補給、弾性ストッキングの着用が有効です。
もしこむら返りが頻繁に起こるようなら、下肢静脈瘤の治療を検討することも大切です。その場合は専門医に相談し、適切な対策を取りましょう。
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目黒外科は、東京都品川区にある下肢静脈瘤治療の専門クリニックです。最新のレーザー治療や最新のグルー治療を採用し、患者さまに負担の少ない治療を提供しています。入院不要の日帰り手術が可能で、年間に1000件以上の手術を行っています。レーザーカテーテル手術においては2020年から5年連続で手術件数日本最多の実績を誇ります。日本国内はもとより、外国からも多くの患者様が目黒外科を訪れています。下肢静脈瘤治療をお考えの方は、ぜひ目黒外科へご相談ください。
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